- 作者: 蓮池薫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/06
- メディア: 単行本
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大阪への旅、往路の新幹線と、ホテルで読みきった。
江川紹子さんのブログで紹介されていて、気になって図書館で借りて読んだ。
軽妙な語り口と、韓国への始めての旅を語る、熱心で生真面目な予習・復習ぶりがとても良い。そして、日本に戻ってからの、失ったものを取り戻そうかとするような勉強ぶりも、なんともぐっとくる。
韓国の小説家とのやり取りの雰囲気もよく伝わってきて、あぁそうだよね、韓国人の、または朝鮮半島の人の、少しばかり持ち重りのする人なつこさを思い出させる。
24年もかの地に住んできても、なんというか、持って生まれた性格やものの見方というのは、変わらないのだろうか、それとも、理不尽に連れて行かれた地にあって、適応すべく考え方が変わってきたのだろうか。あるいは、かの地でも、人間味のある生活のひとこまというのはやはりあったのだろうと思わせるものがある、キムチ作りのひとこまも笑いを誘う。
最近はすっかりメディアに追い回されることも少なくなったであろう蓮池薫さん、充実して楽しい日々を送っておられるとしたら素敵なことだ。