まち日記(旅と仕事と日々ごはん_時々走り)

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嫌韓


1〜2日ほど書き物の仕事に没頭していたら、某MLで何だか論点のはっきりしないケンカまがいのことがまた起きている。なんだかひとつの統計資料をネタに、散弾銃をぶっ放している人間が複数いるようなそんな感じで疲れることこの上ない。


ケンカってのはこういうもんだと言ってしまえば終わりなのだが、話し合われるべき問題のポイントがあっちに行ったりこっちに行ったりし、定点の定まらない問題にそれぞれが感情と余談をもって、ランダムにコメントをするものだから、話題がどんどん拡散する。しかも問題提起は常に個々人の「価値観」に帰着するべき問題についてなされているから、心の交流には役立っても、社会的意義は限りなくゼロに等しい。


どんな話かって?


アジアの国々の人々の韓国人/日本人に対する印象を尋ねるアンケート調査の数値を紹介する読売新聞の記事の引用があちこちの嫌韓サイトで紹介されているが、個々の数値に違和感を持った某氏が一次資料にあたったところ、一次資料に紹介されている数値は、嫌韓サイトで紹介されている数値と一部異なっている。


という事実が判明した。


これに対して、某氏は、この数値が「捏造されたもの」「捏造した人間の精神世界が垣間見える」とコメントした。
(→なぜいきなり捏造と判断するのか。読売新聞の、単なるデータ引用の誤りの可能性は排除できないはずでは?せっかく調べたなら、読売新聞に確認せぇよ。そうすればこの話はこれほど錯綜しなかった)


これにちゃちゃ入れする某氏は、「違和感を覚えていたこと自体がおかしい。なぜ謙虚に受け止めないか」と、ワケのわからん散弾銃を打ち込んだ。
(→これは問題提起自体を否定する、議論をかき乱すちゃちゃ入れでしかない。しかも、某氏のコメントは余計なものではあるが、だからといって一次資料とネット資料に齟齬があるという事実に変わりはない。ちゃちゃ入れされるようなレベルで調査を終えた某氏にも責任はあるが)


さらに別の人物が、某大学助教授が、ネット上の数値と同じ数値を自著で新聞記事の引用として紹介していることを指摘し、大学の先生ともあろう人物の態度としては「由々しき」ことだと騒ぎ立てた。
(→ちなみに某助教授とは私の知人。かばい立てるつもりはないが、彼は新聞記事の引用としてこの数値を紹介している。やはり先に確認すべきは引用元とされる新聞記事ではないのかネ)


しまいに、某大学助教授の過去の経歴やらメールアドレスやらを書きたてて、騒ぎだす連中までいて、議論はいつしか助教授の意図を確認すべきであるというような、つるし上げと擁護者の言い争いに近い形になっている。

(→ここまで来るとあきれてものが言えない。もちろん助教授君は税金で研究教育活動をする人物だから、引用の際に一次資料まであたらなかったという、研究者としての初歩的なミスの責任は問われてしかるべきだが、それはそれだけのことであってそれ以上のものではない)


「おれが彼に直接意図を確認する」と息巻く人物がさらに現れるが、確認したいということだけを伝えればいいものを、自分の意見とやらを披瀝し、話をさらに混乱させた。
(→だいたい編集者を自称するものが、編集者の立場でみずからのタスクを表明したなら、議論の交通整理に徹するべき。なんで自分の意見を披瀝する必要があるのか)


暑い時に何を暑苦しいことをやっているのか。議論のマナーというものを、もっとしっかり身に付けないとやばいんじゃないか。