まち日記(旅と仕事と日々ごはん_時々走り)

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瀋陽から上海へ

午前中から瀋陽で政府関係の人々と面談、ヒルメシ、午後打ち合わせし、夕方6時の便で上海に移動。
なんというか、日中の政治家の間で反日デモについての激しい意見の応酬が続いているとやらの話が嘘のような感じ。でも一応油断はしていない。

ヒルメシを食った相手は、英国留学後米国でMBAを取った中国人地方官僚。デモの現場に政府がバスを回すのは、デモを支援しているわけではなく、早くやりたいことをやったらおとなしく帰宅しなさいという政府の意思表示なのだとの説明。本当だろうかなぁと思う一方、学生中心のデモから、国をあげての事件に発展した天安門事件の記憶から、デモ参加者が暴徒とならないようにあらかじめ歯止めをかける方法のひとつとして交通の便を提供する、という話は、理解不能というものでもない。

デモをあおっている首謀者は、中国国内にいるのではなく、米国などに住む中国人留学生だったりするという話もしていた。だから、中央政府としてはネットにどれだけ規制をかけても、デモをあおる勢力を抑止できないという状況になっているようだ。そんな話を聞いていると、中央政府も、そんな風にすでに情報操作が政府の思い通りには展開できないことを認めるわけにはいかないというなかなかに苦しい状況になっているんじゃないだろうか、という感じがする。

そんなわけで上海市内には夜遅く着いたが、約1年半ぶりの上海で、しかもこのところ北京以外は瀋陽だの長春だの、地方都市ばかり行っていたせいか、上海が、まばゆいばかりの都会に見える。上海は、政治的な色彩の薄い、経済一辺倒に近い都市だ、と彼らは言うが、その同じ口で、「上海では気をつけて」という、そのあたりが、すでにコントロール不能、ってことを象徴しているのかな。

時節柄、毎日こういう話題ばかり書いていてすまん。日中はホントに普通に仕事の会話、できてます。