まち日記(旅と仕事と日々ごはん_時々走り)

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よりによって中国出張

よりによって、この時期の中国出張。
瀋陽に安着。

空港はそれでもさすがに日本人の名前を書いたプラカードを持つ人はおらず、目立たぬようにローマ字表記しているプラカードを見つけた程度。あえて刺激をするようなことは避ける、という感じを受けました。

迎えに来てくれた省政府の人から、午前中に領事館付近でデモがあったと言う話を聞くも、彼いわく、参加者は大学生ばかりなんじゃないかな...なぜこんなことになってしまったのか理解に苦しむ、といいうコメント。ある程度正直な感想ではないのかな、という感じでした。

ホテルまで送ってもらい、荷物を置いてから、友人の紹介で、案内をお願いした中国人の方と落ち合って、いっしょに北陵公園、故宮に案内してもらいました。
故宮ではメーデーのパレードに備えての踊りの練習などが大規模に行われていて、デモがあった街とは思えないのんびりゆったりした雰囲気。
夕方近くなって、目抜き通りの「中街」を通るも、デモがあった街にありがちな、鋭い視線や興奮した雰囲気というものを特に感じることもなく、ごく普通の休日のにぎわい、という感じしか受けません。これって、どういうものでしょう。

夜になってホテルに戻り、ネットに接続して日本のニュースを見ると、瀋陽総領事館前はぐちゃぐちゃである、とか、「中国人を装ってデモに紛れ込んだ」という女性のコメントを発見。デモに紛れ込むなんて、正直、あきれ返るというか、メディアのやらせだろぅというか、こういう飛んで火にいる系のバカが、日本人であることがバレてたとえば袋叩きにあったりしたら、それをまたことさらにセンセーショナルにマスコミはあおるのだろうなぁと思うと、日本に住む中国人が口をそろえて「日本のマスコミは騒ぎすぎ」というのも理解できてしまいます。

私には、迎えてくれた人たち、観光地(故宮と北陵公園に行きました)の係の人たち、ホテルのスタッフの、むしろ申し訳なさそうな表情が印象的でした。
なんとなくそういう人たちの顔を見ていると、こちらも申し訳ないような感じになりますね。もちろん、なにかの拍子で暴動になったような際に、こうした表情をする人たちが私たちを守ったりしてくれるかというとそんなことはまた別問題なわけですが、そろそろ、ホントに、普通に理解しあおうよ、という感じを強くしました。

明日も午後3時ごろまで瀋陽、そのあと上海に移動しますが、日本にいるときよりも少しだけ、人を不用意に刺激しないように行動する、そんなつもりでいようかと今は思っています。私たち家族が、1992〜93年ごろにソウルに住んでいたころのように。