まち日記(旅と仕事と日々ごはん_時々走り)

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神の火

神の火〈上〉 (新潮文庫)

神の火〈上〉 (新潮文庫)

神の火〈下〉 (新潮文庫)

神の火〈下〉 (新潮文庫)

連休中に読んだ。このところ原発関係のリサーチの仕事をしているので、いろいろつまされながら読んだ。私は高村フリークで、読み始めるとまじ止まらないので、連休というのは絶妙のタイミングだった。原発政策って、戦争をするのかしないのか、という政策決定に、その悲惨さの構造がどことなく似ているなぁ、などと思う。戦争だって、原発だって、次善の策といえば次善の策、でも、原発、または再処理工場で事故が起きたときに命を落とすのは、政策を決めた者から最も遠い人たち、という意味で、戦場で命を落とすのは、いつも政策立案者ではなく、政策立案者から最も遠く、敵に最も近い、兵士だ、という事実を想起させるものがある。