まち日記(旅と仕事と日々ごはん_時々走り)

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デジャブな感覚

CNNの記事。

米国で処方量が最も多いのは「抗うつ剤」と CDC調査 ?
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200707100027.html

うつ的な経験をするような人が自分のまわりに増えているようにも思う。
でも、それは別に日本にうつ的な人が増えているわけではなくて、自分がそういう環境へと徐々に移っていっているからかもしれなくて、たとえば、全然予備知識のないまま、専門性の高い職種にチャレンジしてみた結果、精神的にダメージを受けたとか、今まで箇条書きの報告書しか書いたことのなかった人が、一足飛びに20ページ以上、または50ページ以上のレポートを書いてみろと言われて病気寸前になったとか、そんな感じだから、私のいる環境が日本を代表する平均的な形をしているというものでもない。どっちかというと、あまり50ページ以上のレポートを書けとか言われないだろうし。
で、抗うつ剤の処方量の多さだけど、おそらく、何年か後には、日本もそうなるのかな、という感じがする。今からなんとなあくそんな感じがする。自分のいる環境とか、体験から、そんな感じがする。
論理的にどうだ、という分析はしていない。でも、何年か後に、あ、そういえば、10年ほど前に、ある光景、あるいはニュースなんかを見て、そのうち日本もこうなるのかなと思って、その時の日本の反応というのか対応というのか、そういうことまでなんとなく頭に浮かんじゃったりして、10年後のいまになってデジャブした、って、そんな感じ。
友人が住むスペインに、おそらくあれは1985年頃だったか、または新婚旅行の1989年だったかに行った時、平日の昼下がりから、カフェでおしゃべりにいそしむ50代と思しき中年と、20代の若者たちとを見て、当時は強い違和感を覚えた。友人いわく、中年には仕事がない、20代も仕事がない、日本のような正社員という働き方はものすごく特殊で、大多数の人々は契約社員だ、とか言っていた。不景気だからね、と彼女は言っていたように記憶しているが、日本もそのうちこうなるのかなー、それってすごいことだなー、結構考えにくい、とか思っていたのに、いまや、デジャブではないが、同じような光景は結構あちこちで見られる。フリーターだの、ニートだのの問題は、すでに80年代のスペインに、ちゃんとあった。
そのころの姿を見て、国は対策するべきだった、とかいう話なのかどうかわからない。民主主義が進むと、ある程度必然的に労働者というか労働市場というのはこんな姿になるものなのだろうかなぁ、っていうことは、まぁ学者のみなさんにお任せしたいけれど。