まち日記(旅と仕事と日々ごはん_時々走り)

ダイアリーから移行しました

遠野、大槌町


昨晩東京を出発したバスが朝5時過ぎには東北に入る。コンビニで朝ごはんと昼ごはんを買い求めておくように言われる。前回のボランティアでは側溝の泥かきで昼は死ぬほどおなかがすいたので、まずは昼用にがっつり豚丼を買う。朝はバナナとジュース。


バスの中でもそもそと食事をすませ、7時頃、遠野まごころネットという特定非営利活動法人として運営されているボランティアセンターに着く。入口には洗濯機が置かれていて、ずっと住み込みでボランティアを続けている人たちが水まわりで歯磨きなどしている。
総合福祉センターの建物が使われていて、中は学校というか総合体育館みたいな雰囲気。廊下で外国人のボランティアの人なんかも談笑している。結構国際的なのかも。


毎日朝礼をやっているとのこと。今日のボランティア人数は200名ほどだという説明があった。多い時には400人くらいの日もあったそうだ。私たちグループの他にも神奈川の自治体からのグループ参加がある。個人参加の人もあるみたい。


今日の仕事内容が知らされる。ポスターを用意する必要があるので、絵ごころのある人〜、とか、農具を作るという仕事があるので、そういう心得のある人〜、という風に声がかかる。
私たちは一応グループ参加になるので、手を挙げるという雰囲気ではないが、そもそも私は絵ごころもないし工作も苦手だ。どっちにしろ力仕事くらいしかできない。


結局はやはりその他大勢の一人として、私たちグループ全員、ボランティアセンターが運行しているバスに乗り込み、大槌町に送り出される。1時間ほどかかる。
到着して、明日、行事が行われる地域の駐車場スペースの泥よけを仰せつかる。
天気はなんとか回復に向かっている。よかった、友人の晴れ女ぶりが私の雨女ぶりに勝ったらしい。


 


12時頃からお昼。ひょっこりひょうたん島のモデルになった島を眺めながら、がっつり豚丼を食す。そばに座った同士、おやつを分け合ったり、子供の頃の遠足みたい。


 


夕方まで泥よけや草むしりをしてボランティア活動は終わり。
ボランティアセンターまでバスで戻った後、バスを乗り換えて宿に向かう。
大浴場つきの宿で、まずは荷物を解いて風呂に向かう。私たちのグループは30人からの集団なので、一度に風呂に向かうとおのずと洗い場を並んで待つようなハメになる。まあ、あれもこれも、まあいいか、ということだ。


宿の食事。さすがにお腹がすいたのでおいしい。同じ部屋になった若い子たちとビールを頼んで乾杯。(刺身にビニールがかかっていることは気にしないように)



食事の後で、あと一行事。
ボランティアセンターでボランティアを続けている女性たちの話を聞く。
青年海外協力隊で働いていて、派遣先の国の治安悪化で任期を早めに切り上げることになり、あいたすき間時間でここに来ている、という人もいた。
話を聞くにつけ、ボランティアを長く続けている人たちに生活保障の道がないこと、日々貯金を切り崩してボランティアを続けているという状況なこと、行政や政治の目が届かないところや手が回らないところ、気づいていても、法の縛りがあったり、税金を投入するための大義名分が立たないために手を出せない部分をボランティアがうめていっているのだということが話を聞くと手に取るようによくわかる。


私たちが今日やってきた駐車場の泥よけだって、きっと税金が投入されて、重機が入ればすぐに片付くこと。
これに限らず、困っている人は今困っているんであって、来月や来年や、年度が変わって税金の手当が付けばどうにかなるかもしれないことを待ってなんていられない。だから今できることを非効率でも、やる。
まあ、そういう部分をうめるために、非効率を承知で、時間と少しの手を貸せると思った時に手を貸すのが、自分にとってのボランティア活動なのかもなぁと思う。私は仕事や普段の生活を投げ出したりしないし、できないし。


そんな、いろんなことをきっと参加したみんながいろいろに考えているんだと思う。6人部屋で、なんとなくいろんなことを語り合って、やっぱりすぐに寝てしまった。6人部屋なんて、なんだか修学旅行みたい。