まち日記(旅と仕事と日々ごはん_時々走り)

ダイアリーから移行しました

  • 漢字への感受性が著しく低い

アレ?以前一度書いたような気がするけれど、韓国人留学生の漢字への感受性の低さを改めて実感。
韓国語と日本語は一卵性双生児といっていいほどに文法が似通っている上に、同じような漢字語を使う。
表記の点では、日本語では漢字は漢字のまま表記し、韓国語では漢字の読み方を、表音文字であるハングルで表記する。大雑把に言うと、「漢字」を日本語では「漢字」と書き、韓国語では「かんじ」と書いているような感覚にかなり近い。
韓国語の文章は、表音文字のハングルがほぼ95%(数字に根拠はない、あくまで感覚的なものだ)を占め、残りが漢字だったりアルファベットだったりするせいか、それぞれのハングルが、漢字語ではどのように書くものやらということに気が回らないまま人生を送ってきた生徒を、私は今担当しているようだ。

たとえば「事」と「死」はハングルでは同じ音で[sa]と発音し、表音文字であるハングルでも同じように書く。そういうわけで、ビジネスソリューション関係の翻訳課題文の和訳に、「事後確認」ならぬ「死後確認」なる誤訳が出現する。ぉぃぉぃ、「死」という漢字の意味が気にならないのかという、そういう話だ。前後の文脈を見てくれよ。何かが死んだりするような内容ではなかろうに。

もっとも、徐々に感受性が養われる人ももちろんいるわけで、日本に生活しているうちにそのあたりはじわじわと差になって現れる。それを放置していては講師はだめだなぁ。個々の漢字がおおよそどんな意味を持っているのか、そういうことも教えていかないといけないみたいだ。あぁ...。